それには駄菓子製造メーカーの発想が参考になります。
以前、TBSの「がっちりマンデー!!」という経済情報番組で、放送内容が「駄菓子」の回がありました。
・がっちりマンデー!! 駄菓子 (2008年2月3日)
駄菓子は、10円とか20円という低価格でも、儲かる仕組みを作っています。
一見、大変なようですが、人気の駄菓子が生まれて、一度儲かる仕組みを作ってしまえば、ずっと維持しやすいのだそうです。
駄菓子は、大人から子供まで、幅広い層のお客様が買ってくれます。
子供を連れて駄菓子コーナーに行った時、そこに「懐かしい」駄菓子があると、大人でもつい買ってしまいますよね。だから商品寿命が長いのです。
例えば、「モロッコヨーグル」は、大阪市のサンヨー製菓(株)が、1961年に発売した、ヨーグルト風の駄菓子です。
・モロッコヨーグル
サンヨー製菓(株)は、モロッコヨーグル一筋で、47年以上も会社が成り立っています。従業員5人の小さな会社ですが、1日に7万個の「モロッコヨーグル」を作っているそうです。
このビジネスモデルは面白いですよね。
また、サンヨー製菓(株)では、10年位前から新商品の「ジャンボヨーグル」を発売していますが、これはモロッコヨーグルを大きくしただけのジャンボサイズです。
そんな駄菓子業界でヒット商品を出すには、とにかくいろんな種類を試すことが秘訣だそうです。
1つのヒット商品の裏には、たくさんの失敗作があります。中には最初から「え!こんなの売れるの?」というような商品もありますが、それが大事なのです。
駄菓子は出してみないと、ヒットするかわかりません。冗談で作ったような駄菓子が売れたりします。だからいろんな種類を試すのです。
そして1つヒットしたら、そこに集中します。すると、長期間生き残れることになります。
ビジネスでは「仮説 → 検証」が大事だと言われていますが、駄菓子製造メーカーでは、昔から自然に行なわれていたのですね。
1つのヒット商品を生み出すには、多くの失敗が必要だということも、経験的に知っています。知っているから、恐れずに挑戦できます。
駄菓子の価格の安さも、失敗を最小限にするためには、良かったのかもしれません。
インターネットのビジネスも同じです。作ったWebサイトが、全て成功するわけではありません。10サイト作って、1サイトでも成功すれば成り立ちます。「1勝9敗」でもよいのです。
「1勝9敗」で成り立つようにするためには、できるだけ小さく失敗することです。そして成功したWebサイトに集中すると、大きくしていけます。
インターネットのメリットは、ほとんどコストをかけずに、アイデアを試せることです。したがって失敗を小さくできます。
小さな失敗は成功に欠かせないものです。成功までの過程だと考えて楽しみましょう。